6月議会あれこれ・・・

今月26日、弥富市議会6月度定例議会が閉会しました。
議会運営委員長として向かえた初めての議会は、未熟なために苦労もしましたが無事終えることができました。

上程された議案も少なく、代表的なものは「市税条例の一部改正」。
これは地方税法の改正に伴い条例も改正するわけですが、法人市民税法人税軽自動車税、固定資産税等の改正です。もう一つは一般会計の補正予算で、大きなものでは北中のグラウンド整備にかかる費用が組まれています。

議会当初、二つの意見書(共産党提出)「集団的自衛権の行使のための解釈変更に反対する意見書」と「全ての原発再稼動に反対する意見書」、聴覚障害の団体様から「手話言語法制定の意見書のための請願」が提出されました。
「手話言語法制定の意見書」は問題なく、あとの二つは紛糾しました。
いずれも採択されれば議会運営委員長である私が提案者となり、本会議で発議として審議され、質疑がある場合、提案者として答弁しなくてはなりません。
会期頭に議会運営委員会で議論されましたが、採択か否かの結論は出ず、最終日の午前中に開催予定の議運にて再協議することになりました。
その際は推進側の意見、慎重派の意見、反対者の意見を調整し、委員長である私が文言、内容を精査の上、再提案することとなりました。

まずは「集団的自衛権の行使のための解釈変更に反対する意見書」に関して、原案の内容は極めて抽象的な内容だったので、地方議会が提出するに相応しく、何が提案され、どういう審議をされ、何が問題なのかを明確にする必要があることから、所謂、肯定論、慎重論、反対論で関連する文献を読みあさり、また他市で提出されているものも参考にしながら「集団的自衛権の解釈容認に慎重審議を求める意見書」として作りました。
もう一つの「全ての原発再稼動に反対する意見書」に関しては、原案の内容は大飯原発訴訟の判決分の引用がほとんどだったのですが、これもやはり地方議会として相応しく、より現実的な問題として受け止めるため、もし弥富市原発があったら・・・と仮定して内容を考えました。原発は不完全なものであり、稼働に関しては私も個人的には反対です。無くせるものなら一日も早くなくすべきと考えております。しかし例えば、現実には廃炉になったとしても、停止しているとしても原子炉は活き続けており、どういう状態であれ冷却し続けていかなければなりません。それには電力が必要であり、その費用を電力会社が持つのであれば消費者の電気料金に上乗せられます。国が持つのであればそれは税金で賄われることになる・・・などの問題をはじめ、放射性廃棄物の処理問題、保管場所の問題等、多くの課題があります。何よりも一日も早く、安全な廃炉への技術の確立が求められております。そういうことから対案無き反対、根拠無き反対とならぬよう「原発再稼動に対して慎重な審議を求める意見書」を作成しました。

議会最終日の午前中、議会運営委員会において、この二つの意見書の取り扱いについて再び審議した結果、「原発再稼動・・・」は不採択、「集団的自衛権・・・」は採択、議員発議として本会議で審議されることになりました。
ほとんどの会派の議員からは「これは妥当だろう」と評価をいただいたのですが、お一人G党員を名乗るベテラン議員から「公明党の堀岡議員はなぜ反対するのか?」「公明党と支持団体について」「政教一致について」等々、意見書と関係ない質疑を受け、お答えできるものは丁寧にお答えしました。
それにしても気になったのは、もう一つの意見書「手話言語法制定を求める意見書」の採択を見届けるため来庁され傍聴されていた聴覚障がい支援団体の方々が、手話を介して一生懸命この質疑も通訳されていることでした。さて、どのように写ったのでしょうか・・・。

一般質問のことも書きたいのですが、それはまた後日とさせていただきます。