グリーン電力証書

グリーン電力証書
環境付加価値を証券化
購入でエネルギー普及に貢献

風力や水力、バイオマス(生物資源)などの再生可能な自然エネルギーを使って発電した電力のことを「グリーン電力」と言います。

 グリーン電力は、化石燃料などによる発電とは違い二酸化炭素(CO2)排出量を抑えることができます。このことから、電力をつくるという価値に加え、“環境付加価値”があると考えられます。

 ところが、グリーン電力を使いたくても、発電施設を設置するには多額の費用が掛かりますし、自然エネルギーでつくった電気を電力会社のエリアを無視して送ってもらうにはさまざまな障害があります。そこで、企業や団体が直接グリーン電力を使わなくても、グリーン電力発電者などが発行した“証書”を購入することで環境対策として活用できる仕組みが考え出されました。この環境付加価値を証券化した証書のことを、グリーン電力証書と呼んでいます。

 グリーン電力証書の発行や販売には、政府の認定が必要です。わが国では、(財)日本エネルギー経済研究所のグリーンエネルギー認証センターが認証業務を行っています。グリーン電力証書を購入するために支払ったお金は、最終的にグリーン電力普及に出資される仕組みになっており、証書の所有者は、CO2削減や自然エネルギー普及に貢献したとみなされるのです。

 グリーン電力発電設備の対象となる風力発電や太陽光などの認証件数は、2004年の20件から07年には120件と年々増加しています。民間の自主的取り組みを促すグリーン電力証書システムは、再生可能エネルギーの有効な普及法の一つとして期待されています。
(公明新聞:8月26日)