共感広げる公明の「青年力」

次代へ道拓く党勢拡大の突破口に

青年委員会を新設

 われわれの使命は、次代の日本の主役である若者を政治の中心に据え、若者世代の声を政治の場に届け、実現することにこそある――。今月(9月)23日の公明党全国大会を機に新設された党青年委員会の谷合正明委員長は、大会の席上、颯爽と決意を述べた。党勢拡大の突破口を開くべく、新しい力とともに勇躍前進を始めていきたい。

 将来の日本の針路を展望する時、政治の意思決定に多大な影響を及ぼす「政党支持なし層」(いわゆる無党派層)の動向を無視することはできない。松本正生・埼玉大学教授の命名による「そのつど支持」といわれる人々は、脱政党を志向するわけではなく、むしろ、支持政党を特定しないがゆえに、時々の情勢を踏まえて、「どの政党にするか」を基準に投票先を決めるという。一般に、無党派層は若年世代が多いとされてきたが、「そのつど支持」の傾向は、いまや世代を超えて広がりつつある。前回の衆院選や昨年7月の参院選で、こうした人々の動向が劇的な結果をもたらしたことは記憶に新しい。

 若者の政治離れが指摘されて久しいが、近年では、こうした見方に疑問を呈する意見も少なくない。それは、ボランティアや民間非営利団体NPO)活動に熱心なのは、むしろ若年世代であり、若者の投票率が低いのは「利益誘導政治が相いれない」からだというものである。

 日本が将来も活力を維持するためには、未来を担う青年たちの活躍が欠かせない。それでは、こうした若者の力を日本が伸びゆくためのエネルギーに変えていくカギはどこにあるのか。

 ここで、公明党青年委員会の取り組みに注目したい。公明党は、これまでも青年の熱と力と行動を基に数多くの実績を積み重ねてきた。例えば、7月7日をクールアース・デー(地球温暖化対策の日)に定め、全国での一斉消灯運動を主導。また、現在も取り組みを進めている使用済み携帯電話のリサイクルも急所をついた取り組みだといえる。携帯電話には金や銀といった貴金属のほか、希少金属レアメタル)が多く使われている。家電製品などに含まれる希少金属の全保有量では、日本は世界有数の資源国であり、そうした国内の「都市鉱山」には、世界の金の現有埋蔵量の16%、銀は22%、インジウムで61%などがあるとされる。希少金属は世界的な需要増による価格高騰の一方で、枯渇を懸念する声も多い。従来の利益誘導とは一線を画す、循環型社会への地球規模での環境対策としても、こうした取り組みを評価する声は強い。

行動と勇気で挑戦を

 米国のF・ルーズベルトは大統領就任当時、最悪の経済状況、社会の閉塞感を打開するために、「時を逃さぬ果断な行動が大事だ」「われわれの要求するのは、青年の勇気である」と訴えた。青年委員会とともに、行動と勇気に満ちた若々しい「青年力」で、さらなる拡大へ積極果敢な挑戦を続けていきたい。
(公明新聞:9月29日)