「定額給付金」について・・・識者が評価の声

仏、豪、米でも同様の政策
日本テレビ系番組で宮崎哲弥

 
14日に放映された日本テレビ系番組「スッキリ!!」の中で評論家の宮崎哲弥氏が、定額給付金について景気対策として評価する発言を行った。

 「定額給付金景気対策となるか」とのテーマで発言した宮崎氏は、「定額給付金はやらないよりやったほうがいい。日本では異常なバラマキのように思われているが、フランスでもオーストラリアでも、アメリカのオバマさん(次期大統領)も、(定額給付金に)似たような政策を提示している」と指摘。

 各国の実施の方法について「低所得者には現金支給、中所得者以上には減税など合わせ技もある。日本やオーストラリアのように全員に現金支給をする方法もある」として、減税や給付金政策が景気対策として世界的な流れになっていることを紹介した。

 さらに、「(定額給付金の)2兆円があれば雇用、医療、福祉などさまざまな分野に使える」との声には、「雇用や医療、福祉は恒久財源でキチンと予算を割り当ててやるべき。給付金は埋蔵金を使う。もともと国民のサイフにあったお金を使っている」と述べた。


野党、メディアに「違和感」
週刊朝日のコラムで田原総一朗

 評論家の田原総一朗氏は、13日に発売された「週刊朝日」(1月23日号)の連載コラムで、定額給付金に対して批判を集中させる野党やマスメディアの姿勢に「違和感を抱かざるを得ない」と疑問を投げ掛けている。

 この中で田原氏は、定額給付金を「まるで国民の多くが受け取るのを迷惑がっているよう」に見えるのは、「野党やマスメディアが盛んに批判したために、少なからぬ国民が、給付金には胡散臭さを示さないと具合が悪いと思っているのである」と指摘。

 その論拠として「私が各地で講演して『給付金は評判が悪いけど、ホンネは迷惑ではないですよね』と言うと、例外なく大きな拍手と笑いで包まれる」とのエピソードを紹介している。

 確かにメディアの調査では、定額給付金に対する評価が高いとは言えないが、それが直ちに国民の声を表しているわけではないという実感を同氏は持っているのである。

 こうした現場感覚のない野党の批判は、不況下の国民の生活実感に照らして、果たして的を射たものといえるのだろうか。
(公明新聞:1月15日)