2次補正 民主は直ちに採決に応じよ

参院で審議中の今年度(2009年度)第2次補正予算案は、民主党の「引き延ばし」によって予算委員会での採決の見通しが立たない事態に陥っている。13日に衆院から送付された予算案は、審議ができた22日までの7日間のうち3日間しか審議されず、4日間は空転している。

 2次補正には、「100年に一度」の経済危機から国民生活を守るため、2兆円の定額給付金をはじめ、中小企業支援、雇用対策など、緊急性の高い対策が数多く盛り込まれており、早期成立は誰もが望むところ。

 そのため、衆院では8日に審議入りして、13日の本会議で可決した。これに対して、民主党は「審議不十分」などと難癖をつけ、参院での審議入りを拒否。民主党の政局優先の態度に、新聞各紙も14日付の社説で「強引な審議引き延ばしは『国民生活が第一』という党の看板と矛盾する」(日経)などと批判した。

 「審議引き延ばし」に国民の怒りが高まることを恐れたのか、参院民主党は15日、審議拒否の方針を転換。同日の自民、民主の参院国対委員長間の協議では「19日審議入り」「23日採決」で合意したと報じられた。

 ところが、民主党執行部は採決合意が気に食わなかったのか、参院国対委員長間の合意をあっさり破棄。その結果、22日は空転し、与党が採決を求めても応じようとしないのである。

 非常時の経済状況を前に採決引き延ばしをしている場合ではない。「政治の役割は国民の命と暮らしを守る一点に尽きる」(小沢一郎代表)と言うのであれば、責任ある政党として、2次補正の採決に直ちに応じるべきだ。
(公明新聞:1月23日)