いま、国会は

悪質な民主のサボタージュ
1カ月間審議せず
「財源法案」(2次補正)採決見送り

参院で9日に審議入りした今年度(2008年度)第2次補正予算の関連3法案のうち、定額給付金の財源を確保する特例法案は12日、民主党など野党の審議引き延ばしにより週内の委員会採決見送りが確実となった。

 同法案を審議する参院財政金融委員会は、12日午後の審議が財務相出席をめぐる民主党の抵抗で急きょ中止に。その結果、多くの国民が期待する定額給付金の財源特例法案の採決は早くても来週以降へと大幅にずれ込み、「経済危機の中で民主党は何をしているのか」との批判が強まるのは必至とみられる。

 2次補正関連法案は、1月13日に衆院を通過して参院に送られ、同15日の参院自民、民主国対委員長会談で2次補正予算案と一緒に採決することで合意していた。にもかかわらず、民主党参院国対間の合意を一方的に反故。与党側の審議入り要請を無視し、審議入りが1カ月近く遅れる異常事態となった。

 民主党の政局優先の対応は「関連法案をまだ人質にとろうとする発想があるなら、即刻捨てるべきだ」(1月28日付「産経」)などと厳しく批判された。

 さらに、民主党は関連法案の“たなざらし”による国民の批判を恐れ、今月(2月)に入ってから与党に責任を転嫁。「与党から毎日矢のような催促があってしかるべきだが、矢も来ないし、何も来ない」(平田健二参院幹事長)、「意図的な引き延ばしはしないとずっと言っている」(山岡賢次国対委員長)などと“虚偽”発言を連発した。

 参院運営の主導権を握る民主党が、関連法案を1カ月近く審議入りせず、審議入り後も審議を引き延ばしたことは厳然とした事実だ。審議サボタージュの「罪」を与党になすりつけるとは、悪質極まりない。

 一方、衆院でも民主党は「2次補正関連法案審議が優先」との理由で、来年度(2009年度)予算案の審議を引き延ばしにかかっている。10日の予算委は与党側が約30分待っても民主委員は結局、姿を見せず、流会。その上、12日の衆院財務金融委の審議もボイコットした。

 もともと参院での関連法案の審議入りを遅らせたのは、民主党自身。「100年に一度」の経済危機が叫ばれる中、関連法案と同様に、駄々っ子のような理屈を付けて衆院で来年度予算案審議まで遅らせることなど国民は到底許すはずがない。


通常国会での予算案・関連法案の審議経過


1月 8日 衆院で2次補正が審議入り

   13日 2次補正・関連法案が衆院通過

   19日 参院で2次補正が審議入り

   26日 参院で2次補正を「否決」。民主党などが両院協議会を引き延ばし

   27日 2次補正が成立

2月 3日 衆院で来年度予算案が審議入り

    9日 参院で2次補正関連法案が約1カ月ぶりに審議入り

   12日 2次補正関連法案のうち定額給付金の財源特例法案の週内採決見送り
       が確定

(公明新聞:2月13日)