小沢氏依存で“金縛り”!? 自浄能力働かぬ民主党

「同党の自浄能力が働いていないことを国民にみせつけた」(産経)


 民主党小沢一郎代表の公設秘書が24日に政治資金規正法違反の罪で起訴されたが、翌25日付の新聞各紙は、小沢氏の「代表続投」表明時の説明とともに、同氏の説明をすんなり了とし、党内の浄化作用を発揮できない民主党の「体質」についても強い疑問を投げつけた。

 政治資金収支報告書の虚偽記入罪は、禁固5年以下と罪は重い。東京地検は、国会議員の政治団体が特定の業者から長年にわたり、多額の金銭提供を受けたことを国民の目から覆い隠したとして、「看過し得ない悪質な事案」という異例のコメントまで出している。

 そうした「重大悪質性」を持った事件について、民主党が国民の納得を得られる十分な説明責任を小沢氏に求めることもなく、徹底して調査する気配すら見せない現状は、「行き過ぎた小沢氏依存により、党が“金縛り”状態に陥っている」(24日配信の共同通信と批判されている。

 党執行部が、次期衆院選で政権を狙う上で、「代表辞任なら党内結束や野党協力に陰りが出る恐れがある」(日経)との理由で、小沢氏を代表の座にとどまらせたとすれば、あまりにも政局優先が過ぎよう。

 民主党はこれまで「政治とカネ」をめぐる問題を追及してきた。その党の代表が「政治とカネ」の問題でつまずき、「果たして政権をとれば、本当に政治を変えられるのか。根本的な疑念を呼び起こさずにおかない」(朝日)との不信感を招いてしまったようだ。

 “クリーンな民主党”とは所詮、単なるパフォーマンス、イメージにすぎない。国民の多くが気づき始めているのではないだろうか。
(公明新聞:3月26日)