「環境」を軸に景気浮揚へ
“緑の産業革命”めざす公明が実現
エコポイント開始
省エネ家電の購入者に価格の一部をポイント還元する「エコポイント」制度が15日、スタートした。
まさに、省エネ家電購入の“好機到来”である。景気後退で苦境が続く家計にとっては大きな朗報となったに違いない。
エコポイントの主な目的は、省エネ家電普及による地球温暖化防止と、経済活性化に向けた消費喚起だ。
公明党は「緑の産業革命」へ「環境・エネルギー対策を未来への投資と捉え、新たな需要と雇用の創出につなげていくべき」(1月30日の衆院代表質問で太田昭宏代表)として、環境を軸とした景気浮揚策の重要性を一貫して主張。経済対策の具体策でも、太陽光発電やエコカーの普及とともに、エコポイントの本格化を提示し、実現を強く求めてきた。今回の制度開始は、こうした公明党の精力的な取り組みが結実したものだ。
政府は、エコポイントの効果として、10年間で約4000万トンの二酸化炭素(CO2)削減や買い替えなどに伴う約4兆円の経済効果を見込む。
その上で、消費者の関心が特に高いのは(1)ポイント付与の対象製品(2)付与されるポイント数(3)ポイントとの交換商品――の三つだろう。
まず、ポイント付与の対象となる製品は、省エネ統一ラベル四つ星相当以上のエアコンと冷蔵庫、テレビの3製品。対象機種は約2000にも上る。
家庭部門のCO2排出量のうち7割弱が電化製品によるもの。この中で、エアコンと冷蔵庫、テレビの占める割合は約5割と大きいだけに、3製品だけでも環境保全効果は高い。
エコポイントは1ポイント(点)につき1円で、対象製品の大きさや能力に応じて3000〜3万6000点が付与される。その上、買い替えの際は、リサイクル料金相当額(エアコンとテレビは3000点、冷蔵庫は5000点)が加算されるのも、うれしい限りだ。
一方、交換対象となる商品は、現在選定中だが、(1)省エネ・環境配慮に優れた商品(2)全国で使える商品券やプリぺイドカード(3)地域振興に資するもの――になるという。
詳細は、2009年度補正予算の成立を前提に、6月中に決定し、ポイントとの交換開始は8月ごろになる見通し。それまでは、購入日や購入者名、購入店名などが分かる「領収書」や「保証書」「家電リサイクル券の排出者控え」をしっかり保管しておきたい。
恩恵の手厚い制度に
エコポイントの取得期間は10年3月末まで。ポイントの交換は12年3月末まで可能だ。
当初は制度開始までの買い控えが懸念されたが、公明党の主張で開始が前倒しになったことは大いに歓迎したい。
その上で重要なのは、ポイント交換の恩恵が消費者に厚く、中小の事業者にも行き渡ることだ。今後の制度設計では、この点を肝に銘じるよう求めたい。
(公明新聞:5月19日)