必要なのは「政権担当力」

太田代表の発言(東京・荒川区)から

公明党太田昭宏代表が5月30日、東京・荒川区の時局講演会で訴えた発言の一部を紹介します。


 昨日(5月29日)、国では今年度補正予算が成立しました。民主党補正予算に“バラマキ”とかいうレッテルを張って、中身のことは何も言わない。ですから、私は言ってるんです。四文字熟語や、四文字カタカナには気をつけろと。政権交代」とか、「官僚主導」とか、口先だけでレッテルを張るのが政治ではない。

 きちんと仕事をしているのは一体、どの政党か、どの政治家か、が一番大事だと思います。政治家・政党は、仕事をしなければ意味がないというのが、当たり前ではないでしょうか。われわれ公明党は、政権交代などがテーマではない、政権担当力が必要だ」と強く言い、そうした行動をしています。

 大変な経済危機でした。世界恐慌、100年に一度と言われた。やっと、そういうことを乗り越えました。100年に一度ではありません。恐慌ではありません。経済危機という段階にとどめて、恐慌を押しとどめた、これまでの半年間、7カ月でした。(2008年度第1次)補正予算をやり、第2次補正をやり、そして09年度本予算を成立させ、できるだけ早くそれを執行させました。そして昨日は(今年度)補正予算、大変大規模な補正予算をつくった。

 環境が大事だということで、エコポイントをはじめとして、例えばエコスクールとかエコカー。環境の時代をつくろうと、そこに焦点を当て、一方では医療とか介護に相当、力を注ぎ、そして安全ということで学校耐震化をはじめ集中的に力を注いだ。角度のついた、メリハリのついた予算組みをさせていただいたのが、今回の補正予算です。

 当然、中小企業にも力を注いだ。「太田さん、仕事が去年の11月からめっきりなくなった」という声を聞きます。ですから仕事をつくっていく。もう民間に仕事がなくなった、国や地方自治体が補って仕事を出さなければ、この危機を乗り越えられないということで、相当たくさんの仕事をつくる予算にさせていただいた。

 このように連続的に手を打つことで世界の恐慌は脱しました。わが国の経済は、1月から3月は史上最悪のGDP(国内総生産)でした。ところが、4月から流れがちょっと変わって、雲間から光がサッと差し込む場面がいっぱい出てきています。

 街角景気と言いますが、あなたは1月や2月(の景気)と今はどうですかと聞くと、前月よりも良いと答える人が4カ月連続でデータとして出てきました。どん底だった輸出が、中国がちょっと良くなってきて、上がってきました。株価がちょっと上がってきた。そして、円高も1ドル95円くらいで止まっている。

 いろんないい光が出てきていることは現実で、(景気・経済が)滝のように落ちていたのが斜めになって、今、ちょうど横ばいになるかどうかの瀬戸際です。私は、この夏以降に横に行って、そして上がっていく所までは、何としてもやり遂げたい。その闘いを公明党がやりたいと思っています。

(公明新聞:6月1日)