“公明党らしさ”大切に再建へ全力

山口新代表 就任


 公明党は8日、党本部で臨時全国代表者会議を開き、山口那津男新代表を選出、来夏の参院選勝利へ新たなスタートを切った。

 山口代表は「公明党の再建に全身全霊で取り組み、党員・支持者の皆さま、国民の皆さまのご期待に応えられますよう全力を挙げる決意であります」と力強く抱負を述べた。

 衆院選の結果について、山口代表は「『政権交代』という大きな“うねり”の中で、連立政権10年で与党として多くの実績を積んだものの、党の独自性や公明党らしさを十分に発揮できなかった」と指摘。「党の力量不足を痛感せざるを得ず、党員・支持者、1票を公明党に寄せてくださった有権者の皆さまに改めて深くおわび申し上げます」と陳謝した。

 その上で、再出発に当たり、公明党の全議員が党員・支持者の皆さまの党に対する熱い「思い」を心に刻みつけなければならないと強調し、「よし、もう一度、公明党を応援しよう」と言っていただける「新しい党」「勝ち抜ける党」をつくることが、代表としての「最大の責務だ」と訴えた。

 党再建に向けて、山口代表が力説したことは、公明党の誇るべき「財産」である。

 その第1は、「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」との不滅の立党精神だ。地域住民に密着した、最も現場に近い政党こそ、公明党である。

 第2に、全国3000人の議員との強固なネットワークである。庶民の声を政治に反映させる力は、公明党がナンバーワンだ。

 第3に、公明党には福祉、平和、教育、環境、人権に加え、中小企業対策などで、党ならではの実績と政策がある。そして10年間、与党として国政を担った経験があることだ。

 連立政権における公明党の役割については、「あっせん利得処罰法をリードし、発達障害者支援法の成立などで貢献したのは事実」(8日付 毎日新聞)との評価もある。

 また、有識者からは「公明党はこの10年間、政権に参加してきた経験が政策形成能力を高めるのに非常に役立っており、それを生かすことだ」(河合秀和学習院大学名誉教授)との指摘もある。

 連立政権の中で鍛えた政策力をさらに磨き、国民のための政治を貫いていきたい。


国民生活守り抜く


 16日に召集される特別国会からは、民主党中心の政権が始まる。経済危機をどう乗り越えるかが最大の課題であり、景気回復の芽をつぶさないよう、政府・与党の政権・政策運営を厳しく見極めていかなければならない。

 公明党は野党になるが、国民生活を守り抜くとの姿勢に変わりはない。公明党の「財産」を基盤として、どんな逆風をもハネ返す強靱な党に生まれ変わり、来夏の参院選を断じて勝ち抜いていきたい。
(公明新聞:9月9日)