「公明は心機一転、巻き返しを」岩見隆夫氏(政治ジャーナリスト)

岩見隆夫氏(政治ジャーナリスト)が期待の声
公明グラフ秋季号

現在、発売中の「公明グラフ09秋季号」では、政治ジャーナリストの岩見隆夫氏が、先の衆院選結果の受け止めや、民主党中心の新政権の課題、今後の公明党への期待などを語っているインタビュー記事が好評です。


 この中で岩見氏は、衆院選の結果について「今回の民主党の勝因は自民党の敗因の中にあります。民主党マニフェストは典型的なバラマキ政策が並べられ、評判はあまり良くなかったし、鳩山代表に人気があったわけでもない。しかし、自民党に対する幻滅感や不満が想像以上に根深く、国民は自民党時代に幕引きをした。有権者は、残る民主党を選んだ。そういう消極的選択をしたのだと思います」と分析しています。


 民主党中心の連立政権の見通しについては「順調にいくとは誰も思っていません。取りあえず、自民党失脚後の日本を引っ張る『第一機関車』を民主党は託されたわけですが、実は、どのレールを走るのか、うまく走れるか、やってみないとわかりません」と指摘。その上で「手始めは、補正予算の執行停止・組み替えをすることになりますが、この難作業をクリアして来年度の予算編成にこぎ着けられるかが、最初の大きな関門になるでしょう」と述べています。


 さらに岩見氏は、政権交代で野党になる公明党のスタンスについて「政権交代で政治全体が区切りが付いた今、公明党も独自性を取り戻し、心機一転巻き直す構えが大事ではないでしょうか」と助言。公明党と他党との関係については「自民・民主両党とは『等距離』に位置し、政策の選択は是々非々でよいのではないでしょうか。しかし、その対応の根っこに『独自路線』がないと曖昧な印象を与えますから、国家ビジョンや内外の政策を含め、公明党のスタンスをはっきりさせるべきです」と述べています。


 また、今後の公明党に対し「公明党らしい『福祉と平和』のあり方を示していってほしい。また、衆院選で『清潔な政治』を強調したのは公明党だけでした。民主党にもまだ小沢さんや鳩山さんのような政治資金疑惑があるわけで、『不正議員の公民権停止』などの主張は今後もぜひ続けてほしい」と期待を寄せています。
(公明新聞:9月12日)